小説1

1,魔法の曲とともに
駅ではシンデレラの曲が流れてる…クリスマスに向けて企画かな…?
白井俊介はそんなことを考えながら、明るく照らされた大通りを歩いて行った…
大通りもいよいよ終わりになると、俊介は坂を登り家へ入った。
その瞬間、もわっと暖かい空気が漏れ出し、急いで着ていた上着を脱ぎ、
リビングへ行った。丁度会社から帰って来た母は、こちらを向き[おかえり]とそっけなく言い残し、寝室へ行った。
その瞬間、俊介は目に入るものがあった、[人材育成協力]。
俊介はそっと中身をみた。そこには子供を3年間施設に預け、優秀な人材を作り出すと言うものだった。うちにはそこまで余裕があるわけじゃないし、そんな暇はないだろう、と思っていたが、少し心配になった。
翌朝、あまり眠れなかった俊介は、眠そうな顔をして外を出た。
赤いコスモスの大輪が庭の隅々までに咲き誇っていた。
その時、昨日駅で聞こえたシンデレラの曲がどこからともなく聞こて来た。
まだ眠気が冷めてないと思い、急いで身支度をして駅へ向かった。
彼が通う高校は、都立菫ヶ丘高等学校都立でもナンバーワンを誇る名門だった。
当時結婚していた母は、今では離婚した父が行かせようとして、母は会社に入って稼ぐのに命をかけていた。というより息子に命をかけていた。という方が的確だろう。
思えばそれで母は父と離婚したんだ。俊介はそれにいっつも頭を悩ませていた。
名門に行ったとところでたいして学力が上がるわけでもなく、幸い小学校時代から通っていた塾のおかげで、人並みの成績はとれた。
俊介は駅のホームのベンチに座ると、最近はまっている本を取り出した。
[[古代日本のむらとは]]。これは村という存在についてのものだった。元々村とは軍事の為のものだったりとか、あれやこれや。
俊介は都市伝説物によくハマる。おかげで歴史はそこそこ良い成績がとれた。
いつも行く倉田線に止まっていたのは、緑と茶色の古そうな電車。
怪しいけど、のるしかなかったので、渋々乗った。中も昭和な雰囲気。中々駅へつかず、引き戻そうにももう無理で、恐る恐る窓を眺めると、
大草原がどこまでも続いている…なにがあるといえば、緑の濃淡だけ、
…  …  …  
おーい、おーい、
何か聞こえる。でも眠気が強すぎて誰の声なのか聞き取れない…
もうすぐ終点だよぉ
はぁ‼︎‼︎
完全に乗り過ごした…窓をみてもずぅっとトンネルが続いている…
はっと前をみたら、得体の知れない大きな目をした猫が、こっちを向いていた…
君の名は…
(君の全然前世が~)
______________________________________________________
今回はここまでで終わり。若干くらいですが、ここからは明るくしてくのでよろしくお願いします。






×

非ログインユーザーとして返信する